「座頭」になるべく京に上った視覚障害者たち
京に上り、官位をとって昇進したい――。
数人で連れだって杖をつきながら、各地の視覚障害者たちが懸命に京を目指したのは、そんな人生の目標のためだった。大河ドラマ「べらぼう」でも注目される「検校」をはじめとした視覚障害者の官位について、解説していこう。
江戸時代には「当道座」(とうどうざ)という男性の視覚障害者を保護する組織が、幕府に公認されていた。一方で、女性の視覚障害者は、三味線を持って全国を流す「瞽女(ごぜ)」の組織に属した。
当道座の始まりは、室町時代に足利尊氏の従弟で琵琶法師の明石覚一(あかし・かくいち)が室町幕府の庇護のもと、自分の屋敷で当道座を設立。以後、戦国時代を経て、江戸幕府が成立してからも、初代将軍の徳川家康が当道座の式目を承認している。


















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