農業で稼ぐのは簡単?難しい?ゼロから農業を始める会社員が陥りやすい「落とし穴」
さらに、資金繰りの計画も重要です。農業は初期投資がかかる仕事であり、設備投資や土地の確保、種苗や肥料の購入など、多くの費用が発生します。成功するためには、補助金や融資制度を活用しながら、無理のない資金計画を立てることが求められます。
会社員と農家の大きな違い
農業を始める前に、まず理解しておくべきことがあります。それは、会社員と農家では働き方や収入の得方が大きく異なるという点です。
会社員は決まった時間に働き、安定した給料を得ることができます。しかし、農家は自然相手の仕事であり、働く時間は天候や作物の成長に大きく左右されます。繁忙期には早朝から夜遅くまで働くことも珍しくなく、逆に農閑期には収入がほぼゼロになることもあります。
さらに、会社員は社会保険や退職金といった福利厚生がありますが、農家の多くは基本的に個人事業主であり、健康保険や年金の負担がすべて自己責任となります。万が一、病気やケガで働けなくなった場合のリスクも高く、農業者年金や医療保険などの準備が不可欠です。
また、収入の面でも大きな違いがあります。会社員の給料は安定していますが、農家の収入は市場価格や作物の出来に左右されるため、計画通りに収益が得られるとは限りません。収入が不安定だからこそ、資金計画をしっかり立て、経費と売上の管理を徹底することが求められます。