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子育てには「誰も対応しない」選択肢はない 思いやりが苦しさを生む? 日本社会のジレンマ

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  • 内田 舞 小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長
  • 塩田 佳代子 感染症疫学者、獣医師、ボストン大学公衆衛生大学院グローバルヘルス学科アシスタントプロフェッサー
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だからこそ、性別や年齢にかかわらず、必要なときに助けを求め合える連帯関係がある職場はとても心強いです。みんな持ちつ持たれつでいけたら過ごしやすいですよね。

でもこれが、言うは易しでなかなかできなかったりします。たぶん、そこには、日本人ならではの思いやりの副作用みたいなものがあるのだと私は考えています。

アメリカにいると、日本人はなんて思いやりが強い国民だろうと痛感します。いつも周りの人のことを気にかけているし、自分の都合より、チーム、会社、コミュニティを優先する。ほかの国ではなかなか見ない国民性で、すごく誇りに思います。

そして同時に、もしかしたらもっとリラックスしてもいいのかもと思います。「私のことで同僚に迷惑をかけたくない」と周りを強く思いやる気持ちがあるから、「助けて」となかなか言えずに無理してしまうのではないでしょうか。

みんなで思いやり合いながら、結果的にはみんなが苦しいことになっているというのは、残念なことですよね。誰かが助けを求めることによって、助け合いの輪が広がっていく。誰かの助けになれるというのはとてもとても嬉しいことで、チームとしての絆も強くなります。

私が大前提として思うのは、日本人は本当にみんな心から優しいということ。だからこそ、周囲に対する思いやりの気持ちがとても強いわけです。それをいい方向に作用させれば、最強の「持ちつ持たれつ」が可能になるのではないでしょうか。

仕事の顔、家庭の顔、人間は多面的であるのが当たり前

内田:私の息子は、9歳、7歳、3歳で、昨年、長男と3男が立て続けに骨折するという事態が起きました。長男は習い事の先で、3男は保育園で、いずれも私たち親がついていない場でのことでした。

その連絡が私の仕事場に入ったのですが、私に「行かない」という選択肢はありません。

もちろん、ナニーさんを雇っている家庭だったり、そうしたことを常に頼めるような第三者がいたらいいのでしょう。でも、我が家は、たまにポイントでベビーシッターさんを頼んだり、低頻度でお掃除を頼むことはあっても、基本的に家事や育児は夫と私でやっています。

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