免疫増強や肥満抑制も!「短鎖脂肪酸」が凄いワケ 「腸内でしっかり増やすためのコツ」を徹底解説
実は、腸内細菌の種類やバランスは、健康な人であっても個人差がある。
「ヒトの腸内には1人あたりおよそ40兆個、約1000種類もの腸内細菌が棲んでおり、そのうち共通する腸内細菌は160種類程度といわれています。長期的な食習慣や生活習慣によって棲み着く腸内細菌が変わるため、個人差が大きいんです」(福田さん)
加えて、腸内細菌ごとに好むエサ(食物繊維やオリゴ糖)も異なる。
「腸内細菌は好き嫌いが激しい。嫌いなエサを一生懸命与えても使うことができず、短鎖脂肪酸を作ってくれません」(福田さん)
そのため、福田さんは自分の腸内にいる腸内細菌の種類と割合を、一度調べてみることを勧める。それが今注目の「腸内フローラ検査」だ。

一般向けにネット販売されているほか、一部の医療機関や薬局などで検査キットを購入して自宅で検査することもできる。費用は保険適用外で、1万~2万円前後だ。
腸内フローラとは、腸内に棲む腸内細菌の群集のこと。便を採取して分析することで、腸内フローラの状況がわかる。自分の腸内にいる主な腸内細菌の種類がわかれば、それらの好む食物繊維を含む食品を効率的に摂ることができる、というわけだ。
昨今では、腸内フローラを調べて自分に合った食物繊維やオリゴ糖が配合された食事を選択するサービスも登場している。
「自分の腸内にすでにいる腸内細菌を知って、彼らのエサを選択して届けると、効率よく短鎖脂肪酸を増やすことにつながります」(福田さん)
お通じの変化を観察しながら調整
こうした対策をとっていくと、体も変わる。最もわかりやすい変化は、お通じだ。
不溶性食物繊維には便の水分量を増加させる効果があり、また水溶性食物繊維は腸内細菌により代謝されて短鎖脂肪酸が産生され、それらが便を押し出す蠕動(ぜんどう)運動を活性化して、便通を改善する効果がある。
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