スムーズに「上司の決裁」もらうなら夕方が狙い目 商談先への提案も「通りやすい」タイミングで

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数多くの投資運用プランを見比べるうちに「決断疲れ」が起きたのでしょう。決断そのものをやめてしまうか、よく考えずに答えを出してしまったのです。こうした現象は、結婚式や葬儀などの冠婚葬祭時にも起こりがちです。

基本プランの他に数多くのオプションが用意されており、「決断疲れ」に陥ってしまったところに、「一生に一度のお式ですから」「故人様のために」などの言葉に後押しされた結果、あまり必要のないオプションを付けてしまった……という話はよく聞きます。

あれこれ選べると、自分らしさを反映した豊かで価値のある買い物ができるというメリットもありますが、あまりに選ぶものが多いとすっかり疲れてしまい、売る側の「おすすめ」の思うつぼになっていることもある、というわけです。

私たちは自分の意思でさまざまな決定をしているつもりですが、実は与えられた選択肢の中で「選ばされている」ことも多い、ということですね。

「決断疲れ」を巧みに利用するネット通販

アマゾンや楽天など、大手ショッピングサイトの「おすすめ商品」も「決定麻痺」を巧みに利用しています。

例えば、アマゾンで「ミネラルウォーター」を検索してみると、何百件もの商品がずらっと画面に並びます。

事前に買う商品を決めていなかった場合、それぞれにどんな違いがあるのかを調べると思いますが、商品数が多すぎて早々に「考えるのが面倒くさい」「決められない」という「決断疲れ」状態になってしまいます。特に、急いで買わなければいけないなど、時間がない状況だと、なおさらでしょう。

その結果、たいがいは一番上の段に並んでいる商品の中から選んだり、「おすすめ」とか「ベストセラー」などのマークが付いているもの、コメントが多くて評価が高いものを選択したりします。

スーパーのチラシでは、冬の食材を売るために「鍋」のビジュアルと、用いる食材を並べているケースがあります。そこで見せる鍋を4種類程度に絞ることで、チラシを見た顧客は献立を考えやすくなり、スーパー側は鍋の食材を顧客に購入させやすくなるのです。

私たち消費者は、自分で考えたり選んだりしようとすると「決定麻痺」で先送りをしたり、「決断疲れ」で時間がかかり、結局買わないといった結果になりがちです。

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