「テレ東辞めたD」起業成功も会社員を続ける理由 立ち上げた経済メディア「リハック」は大ブレイク

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既存のYouTubeチャンネルと異なり、毎日さまざまな番組を配信する一種のマスメディアを作ろうとしたという。YouTubeを介して「テレビ局」を作ろうした高橋さんの姿勢は、後継チャンネル『リハック』でも継承されている。

「『日経テレ東大学』を立ち上げた当初から、メディアを作ろうという意識はありました。さまざまな番組のラインナップを揃える、ある種の“テレビ局”と言っていいかもしれない」

だが、チャンネル開設当初は再生回数が伸び悩み、再生回数が1万回以下というものが続いた。タレントを起用した企画でも、やっと1万回を超えるほどだった。

「最初は、テレビ局で頑張ってきた映像制作のプロとして本気を出せば、数字(再生回数)をとれるはずという驕りがありました。でもYouTubeでのニーズをとらえ切れていなかったんでしょうね」

YouTubeを研究していくにつれて、高橋さんは、自分たちが推し進める“メディア感”のある制作手法はYouTubeという世界では損だとわかり、何か1つに特化した企画を突き詰めていくほうが支持を集めると悟った。

しかし、なぜかその結論に背を向ける。

「それをやりたいのかというと、やりたくないなと。だから成長速度は遅くなるかもしれないけどメディアという形に挑戦したんです。当時、YouTubeでも経済メディアはあまりなかったので、他のチャンネルを参考にするのではなく、今までのYouTubeにないものをアンチテーゼとして作っていきました」

ビジネスパーソンがすきま時間を有効活用できるコンテンツとして、“ながら見”できるトーク番組を増やしていき、2023年2月6日にはチャンネル登録者数100万人を突破。人気YouTubeチャンネルの仲間入りを果たした。

テレ東を退社後、ダブルワークを選んだ理由

その矢先、同年3月5日に突如、『日経テレ東大学』は終了し、チャンネルは閉鎖された。

日経新聞とテレ東の「共同事業契約が満了したことで『日経テレ東大学』も終了」というのが公式アナウンスだった。

高橋さんは人生の岐路に立たされることになる。そして、チャンネル閉鎖と同時期にテレ東を退社するという決断を下した。『日経テレ東大学』を志半ばで終わることに対して納得していなかったからである。

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