「品位あふれる閑暇」を楽しむ家賃6.5万円の部屋 学生時代の経験で鍛えられた自己投資の感覚

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画像や映像の編集をするスペース
画像や映像の編集をするスペース。音楽やダンスに取り組んでいたこともあり、必要があれば振付や音楽制作もできる(撮影:今井康一)

ビンテージ家具や古着は最近値段が高騰しているが、宮川さんは誰かがセレクトしたものは買わない主義。掘り出しものを自らのセンスで取り入れ、インテリアを構成している。

奨学金によって培われた覚悟

宮川さんは兄、姉がいる3人きょうだいの末っ子。両親は3人目の子どもである宮川さんには、国公立の大学に入るか、大学進学を諦めてほしいという意向があったそうだ。

「僕の兄も東洋大学の卒業生なんです。だから兄が行かせてもらったのに、僕が経済的理由で大学に行けないのが納得いかなくて。それなら自分が借りた奨学金で進学しようという意識で東洋大学に行きました。

姉が運動能力に恵まれたタイプなので、僕も高校時代はサッカーに打ち込んだりもしましたね」

末っ子らしい負けん気から奨学金を利用することに決めた宮川さんだったが、社会人になって返済が始まると、その重みを実感することになった。

ワードローブ
古着が好き。セレクトされすぎない量販タイプの古着屋で掘り出しものを探す(撮影:今井康一)

「大学のホールで一応『奨学金は将来の自分が返していくものです』って説明はありましたが、正直もっと直接的に『これ、借金だからね』って伝えるべきだと思いますね。実際返済が始まると、月々の支払いが結構生活に響いてくるので。

でも僕の場合は大学生活で得たものが大きかったですし、奨学金を借りている分、時間を無駄にできないという緊張感をプラスに考えていました。卒業後の留学も、自分でお金を出して行っていますから。奨学金を借りたことで、自己投資の感覚がすごく鍛えられたと思います」

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