控えめな味付けの卵サラダや、しっとりと上品なロースハム、全部が全部、自己主張してこないけど、ばっちりおいしく、モーニング界の優等生といった、凛とした朝食でした。
インバウンドにまだ見つかっていない穴場カフェ
筆者が訪れた「椿屋珈琲店」は、サラリーマンの聖地と呼ばれるオフィス街の駅徒歩1分の雑居ビルの片隅にあります。
![ステンドグラス](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/b/5/570/img_b5b153e7a8587aec999b76c776ebfd9e354062.jpg)
間口の狭い小さな店が乱立しているガチャガチャしたビルの突き当たり、ツヤツヤと輝く焦茶色のドアを開けると、そこはさながら別世界。
落ち着いた赤のカーペット敷きの店内。ブドウ柄の刺繍入りのベンチシートに、メイド服姿のホールスタッフ。ステンドグラスの窓からは朝の光が差し込みます。
今風のインテリアでは味わえない、落ち着きが店内に充満している、それが「椿屋珈琲店」なのです。
昼下がりに同店に行くと、ケーキセットを食べながら談笑している女性グループで混み合っているのですが、平日朝10時の店内は空いていて、開放感がすごい。
![店頭](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/2/c/570/img_2ce859b4c93457935c03db0f8f49ef39404958.jpg)
朝の客層は、スーツ姿の男性が多めです。席間はたっぷりとゆとりをもたせてあるうえに、1人でも4人掛けの席に案内してもらえるというのがポイントなのかもしれません。
得意先に行く前に広いテーブルでゆっくり朝食をとりながら、脳内作戦会議でもするのでしょうか。店内奥にある喫煙席目当ての人もどうやら多そうです。
店内は作り込まれた世界観が魅力的なうえに、抜群の立地のため、インフルエンサーがSNSで紹介したら、外国人観光客が殺到しそうな気配があるのですが、「どうか一日でも長くバレませんように」と身勝手に念じつつ、優雅にトーストをかじる朝です。
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