手作り「ドバイチョコ」大ブームで高額転売の狂騒 サクサクとした食感、濃厚なピスタチオ風味が特徴
食用ペイントによって彩られたデザインに象徴されるように、すべてが手作業で作られるため大量生産はできず、当初はオンラインショップのみで買うことができるチョコレートだった。
だが、「1週間に1本ほどしか売れないときもあった」とサラさんが振り返るように、スタートダッシュに成功したわけではない。
![FIXチョコレート](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/b/3/570/img_b3dea42e95649b9b710a6bb75b7d731d76275.jpg)
きっかけは、2023年12月にフードインフルエンサーのマリア・ヴェヘラさんが投稿したTikTokの動画だ。FIXチョコレートをザクザクと食べるASMR(聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地よいとされる脳の感覚)動画を投稿したところ3万件近い注文が殺到。たちまち世界的な注目を集めるようになった。
実際に食べてみた感想は?
実は筆者も、FIXチョコレートを食べる機会があったのだが、ガリッザクッとした食感に驚いた。ペーストも粗く設計されているため、なめらかだけどジャリっとした独特の食べ応えがあり、たしかにASMRとの相性が良いと感じた。世界的にブレイクするとあって味も美味しい。
![ドバイチョコレート](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/4/9/570/img_499135dd3b53f063a5c625391813e21d649441.jpg)
ただ、中東菓子は基本的に甘く、このFIXチョコレートも例に漏れずかなりの糖度を誇る。一回で食べ切るのは、よほどの甘党でない限り厳しいとも付言しておく。
マリアさんの投稿を機に、似たような動画を投稿する人が世界各地で続出したのは想像に難しくないだろう。例えば、食事系動画「モッパン」が人気の韓国では、FIXチョコレートの咀嚼動画がひんぱんに投稿されるや、爆発的な人気を獲得。地元の菓子店やコンビニでも、このトレンドを取り入れる動きが見られ、類似商品が多数存在するようになる。
その後、日本を含む他のアジア諸国にも流行が広がっていくことになるのだが、いち早く、日本に構える韓国風カフェでドバイチョコが展開されたのは、こうした背景を汲むからだ。
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