中国の石炭生産量「過去最高更新」も伸びは鈍化 再エネ発電の急増や不動産不況で需要頭打ち

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中国の石炭生産量は4年連続で40億トンを超えた。写真は新疆ウイグル自治区の露天掘り炭鉱(国家能源集団のウェブサイトより)

中国の石炭生産量が4年連続で過去最高を更新した。中国国家統計局が1月17日に発表したデータによれば、石炭業界の主要企業による2024年の原炭生産量は47億6000万トンに達し、前年比1.3%増加した。

国内産石炭の安定供給を維持する中国政府の政策の下で、石炭生産量は2021年に初めて40億トンを突破。それ以降の生産量の伸び率は2021年が前年比4.7%、2022年が同9%、2023年が同2.9%であり、2024年の増加幅が最も小さかった。

輸入量も過去最高記録

2024年は海外からの石炭輸入量も過去最高を記録した。国際価格の値下がりが呼び水になり、輸入量は5億4000万トンと前年比14.4%増加した。

石炭の国内生産と輸入が増えた一方で、需要は伸び悩んでいる。信達証券の調査レポートによれば、2024年1月から10月までの石炭の国内消費量は推定約39億8000万トンと前年同期比1%の微増にとどまった。

そのうち電力業界の(火力発電用の)消費量は23億3000万トン、前年同期比の増加率は1.2%だった。伸び悩みの裏には太陽光、風力、水力などの再生可能エネルギー発電の急増がある。

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