NYタイムズ「なぜ"大復活"できたか」日本への教訓 「売上も株価も急回復」日本企業に足りない点は

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「X(トランスフォーメーション)」の姿を定めることは簡単ではありませんから、DXの責任者からは「衰退産業ではないから……、参入障壁が高いから(デジタイゼーションで十分)」といった「やらない理由」はたくさん出てくるでしょう。

しかし、現状のままがベストというのはあまりに楽観的すぎますから、経営としては即却下するのが正解です。

「ぼやき」が不要なヒト(経営者)自ら手掛ける

「サルツバーガー氏は発行人の息子だから(できた)」というぼやきもあるでしょうが、このぼやきは大事なポイントです。

とくにXの姿が、既存の事業へネガティブな影響を与えそうな場合はなおさらです。

「(既存商材との)カニバリゼーションをどうするのだ?」といった「やらない理由」は関係各位からすぐに噴出するものですし、これを強い権限がないまま進めることは現実的には無理とはいいませんが、時間がかかりすぎます。

つまり、このような「ぼやき」が不要なヒト、つまり最高権力者である経営者自らが手掛けるのが効果的で効率的ということです。

そのうえで、彼ら彼女らが「わが社にXは不要」というのならば、それが企業の器量というものでしょう。

大野 隆司 経営コンサルタント、ジャパン・マネジメント・コンサルタンシー・グループ合同会社代表

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおの りゅうじ / Ryuji Ono

1986年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。アンダーセン・コンサルティングを皮切りに戦略系、デジタル・IT系、フィナンシャル・アドバイザリー系と複数の外資系コンサルティング会社にて数多くの案件を遂行。ローランド・ベルガー、KPMG FASなどでパートナーを務め2019年独立。現在はDX、イノベーション創発などのテーマにおいて、約70名の独立コンサルタントとともにチームを組成して企業支援を行う。湯河原在住。週末は自宅でドックカフェを開く。愛犬飼育管理士、わな猟狩猟免状を保有。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事