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NYタイムズ「なぜ"大復活"できたか」日本への教訓 「売上も株価も急回復」日本企業に足りない点は

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  • 大野 隆司 経営コンサルタント、ジャパン・マネジメント・コンサルタンシー・グループ合同会社代表
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実際、DXが停滞する多くの企業では、「現状の業務プロセスのデジタル化から開始して、それが完了後に『X(トランスフォーメーション)』の検討に着手する(予定)というアプローチ」をとっています。

まず「業務のDX」で、その先は「運任せ」の企業も

よく見られるのが、「紙資料や書類のデジタル化」「デジタルを使った業務の見える化」「デジタルのツールなどの導入による業務の自動化・省力化」といった「変革や改革」活動をやったのちに(これらはデジタイゼーション、デジタライゼーションと称されます)、DXにとりかかるというものです。

(残念なことですが)多くのITコンサルタントやシステム会社もこのアプローチをすすめてきます。

嫌な事実を言いますと、「デジタイゼーション」や「デジタライゼーション」の先に、『X(トランスフォーメーション)』の姿が自然と浮かび上がってくるのかどうかは「運任せ」です。このアプローチを採る限り、成り行き任せの経営・マネジメントという批判に反論はできません。

このアプローチをとれば、DXの責任者はとりあえず「働いている姿を見せる」ことはできます

支援するITコンサルタントやシステムベンダも、(難易度の高い『X(トランスフォーメーション)』を定めることの支援ができなくても)自社の稼働・売上げを立てることができるという「便利な」ものではあります。

ただ、このアプローチは本来最初にやるべきことを後回しにしているだけですから、その「つけ」は数年後に払うことになってきます。最悪の場合には「時すでに遅し」ということもありえます。

「推進中の案件を全部ストップせよ」とまでは言いませんが、すぐに「『X(トランスフォーメーション)』の姿を定める」ことを始めるべきでしょう。それもNYタイムズにならって、プラグマティックなものをです。

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