閉店発表「心斎橋OPA」ジリ貧→衰退の本質理由 外国人にも日本人にも響かない施設になったワケ

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しかし、私が周辺を歩いた結果、心斎橋OPAがつまずいている最大の理由は「外国人観光客にとって魅力がない」ことだと感じた。

そもそも、現在の心斎橋周辺について見ると、日本人がその活気を作っているかどうか怪しい。

私がアメリカ村などを歩いていても、聞こえてくるのは韓国語や中国語。アメリカ村の象徴ともいえる三角公園には、バンドマンなどもいるにはいるが、やはり目立つのは外国人のグループだ。

アメリカ村の中心、通称「三角公園」
アメリカ村の中心、通称「三角公園」(筆者撮影)

それは、データ的にもわかる。関西国際空港の出口調査によれば、2023年度、大阪に訪れる人の74%が道頓堀(心斎橋・アメリカ村・難波)、つまりミナミエリアを訪れている。

また、韓国人に至っては、大阪を訪れた人のうち、81%が同エリアを訪れている。

難波エリアも含んでいるので、全員がアメリカ村・心斎橋に行っているわけではないが、それでも相当の人数が心斎橋エリアにいることは確かだ。

立ち並ぶ古着屋
立ち並ぶ古着屋。外国の人が覗いている場面も(筆者撮影)

また、日本人からしてみれば、近年のアメリカ村は「少し治安が悪い」というイメージもある。大阪の知人に聞いたところ、「外国の人が客引きをしているイメージですね」という返答。

実際には、防犯カメラの設置や地元自治会の見回りなどが行われ、かつてよりは犯罪件数は減っているようだが、どこか怖い場所、というイメージがあることも事実だろう。

インバウンドのニーズを満たしているか?

こういう事情もあるのか、特にOPA周辺の商業施設の多くは、インバウンド観光客の呼び込みに積極的である。

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