約10年で半減「ローソンストア100」衰退の必然 まいばす戦で消耗、減少も「悪い変化」ではない
「100円均一で生鮮品や加工食品を販売する生鮮コンビニ」というコンセプトは消費者に支持され、2008年7月には日販が58万8000円を記録。
本家であるローソンの51万8000円(2008年度中間期)を抜いたのだ(「生鮮コンビニ『ローソンストア100』の捲土重来、新業態で初の多店舗展開が視野」東洋経済オンライン・2008年12月2日)。
単身層の需要を満たそうとしてきた「ローソンストア100」だが、実際、2024年上半期の売り上げランキングを見ると、1位が「北アルプス国内産特盛ごはん」、2位が「クリーンアイス 純氷」、3位が「バリューライン ミックスサラダ」と、スーパーの定番商品が並んでいる。
ちなみに「バリューライン」とは、同社のプライベートブランドである。
客数の減少が際立っている
そんな「ローソンストア100」だが、売上も奮っていない。
月次を見ていっても、例えば2024年10月から12月だと、売上高は前年比で97.0%、94.7%、96.5%。客数が95.8%、93.3%、96.5%なのに対し、客単価はそれぞれ101.3%、101.5%、102.7%となっている。
「ローソン」「ナチュラルローソン」と比較すると、やはり客数の減少が際立っている。
コンビニの数は飽和しているといわれており、より低価格で生活必需品を提供するスーパーからシェアを取るのは、合理的な判断だと思われる。では、なぜ「ローソンストア100」は大量閉店しているのか。
さまざまな要因があるだろうが、指摘されているひとつが、ローソンストア100が目指している「小型スーパー」における競合他社の躍進だ。
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