約10年で半減「ローソンストア100」衰退の必然 まいばす戦で消耗、減少も「悪い変化」ではない
店舗の外観は緑色。店頭には野菜が並べられていたりする。記憶の中で見たことがある人も多いと思う。
中に入ってみよう。入って目につくのは、生鮮食品。野菜だけでなく、卵や精肉も売られている。なるほど、これがスーパー要素だ。
一方で、店内中央まで入ると見えるのは、ぎっしりと商品が敷き詰められた棚。日用品や雑貨などが所狭しと並べられ、その様子は100円ショップのようである。実際、一部の商品は100円で販売されている。
さらにレジではタバコの販売も行われていて、ここはコンビニのよう。「スーパー×100円ショップ×コンビニ」という複合型の業態がローソンストア100の特徴である。
一時は本家ローソンの日販を超えていたが…
その誕生は2005年。規模を拡大する途上でミニスーパーの「SHOP99」を買収し、店舗網を広げてきた。
一般のスーパーが主にファミリー層をターゲットにしているのに対し、こちらは単身層をメインの客層とする。コンビニで買うにはちょっと高いが、普通のスーパーだとちょっと量が多いかも……という単身層の「かゆい所に手が届く」需要を満たそうとしたわけだ。
1号店である「練馬貫井二丁目店」(現在は閉店済み)開店時の記事を見ていこう。
「ローソン、『ストア100』1号店開店 低コスト化を徹底、生鮮は売り切り」(2005年6月3日・日本食糧新聞)によると、「店舗運営の低コスト化、オリジナル商品開発、青果・日配品・FF(ファストフーズ)は売り切りを原則に廃棄ロスを低減するなど、CVS業態より低い客単価・粗利益率をカバーする低コスト経営に徹する」との記述が確認できる。随分と欲張ったコンセプトであることがわかる。
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