約10年で半減「ローソンストア100」衰退の必然 まいばす戦で消耗、減少も「悪い変化」ではない
このように「ローソンストア100」の不振は、外的要因として説明されてきた。
一方で私は「内的要因」、つまり「ローソン内部」における理由もあると考える。というのも現在、「ローソンストア100」が目指している方向を本業の「ローソン」がかなえつつあるからだ。
ローソンストア100がスーパーマーケットの需要を満たす試みであることは述べてきた通りだが、同店の撤退に伴って、ローソンはその路線を諦めたわけではない。むしろ、本業の「ローソン」のほうが「スーパー」化している。
どんどん充実していくローソン
例えばローソンでは2020年から「まちかど厨房」という、店内調理のお総菜やお弁当の販売に力を入れている。現在は9400店舗で展開しており、同社の利益アップに貢献したとされる。
現在のスーパーは「食品スーパー」化が進んでいて、各社お総菜や冷凍食品などのいわゆる「中食」のラインナップに力を入れている。
「まいばすけっと」でも、500円以下のお弁当ラインナップに力を入れている。それ以外も、関西進出を果たし飛ぶ鳥を落とす勢いの「オーケー」は299円弁当などで話題だし、2024年2月期に過去最高売り上げを果たし、増益増収を果たした「ライフ」もお総菜やお弁当などの「中食」に注力する。
ローソンの「まちかど厨房」も、店内調理という点において、食品スーパーのお総菜コーナーがコンビニに誕生していると見ることができる。
ちなみに価格帯でいえば、まちかど厨房の商品は「まいばすけっと」や「オーケー」に比べれば少し高めだが「ライフ」とは似たような価格帯。まだまだコンビニの価格は高いが、店舗によっては「中食」でスーパーとコンビニが戦う時代が到来しつつある。
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