サイゼ「価格据え置きで営業最高益」に見る大変化 逆張り戦略でファストカジュアル化が成功か?

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2023年には秋のメニュー改定に合わせ、通常メニュー141品目を101品目に減らした。こうしたメニューの精選は今に始まったことではなく、サイゼリヤではかねて商品のブラッシュアップを行い続けてきた。

ただ、141品目から101品目への削減はラディカルで、ファストカジュアル化への方向をより鮮明にさせたといえるだろう。

ミラノ風ドリア
みんな大好き、ミラノ風ドリア。今も300円で提供されている。さすがにこのメニューがなくなることはないだろうが、「パスタの大盛り」などはすでになくなった(編集部撮影)
サイゼリヤ
柔らか青豆の温サラダ(200円)と、エスカルゴのオーブン焼き(400円)。陰の人気メニューだ(筆者撮影)

また、ファストカジュアル業態が優れているのは、メニュー数が減って調理工程が単純になればそれだけ大きなキッチンが不要になり、小規模な面積でも出店が可能になること。

実際、サイゼはメニュー数の削減を行うとともに、国内店舗数を2000店舗にする中期目標をぶちあげている。2024年8月期の国内店舗数は1038店舗なので、ほぼ2倍にする目標なのだ。

2023年秋の改定が徐々に浸透してきたのだろう。昨年は多くのメディアで「サイゼのメニュー表がスッキリした」「メニューが減って悲しい」ことについての報道が出ていた。

これらへのコメントとして「価格据え置きじゃなくてもいいから、メニュー数を維持してほしい」という意見も出ていた。中には「もう俺たちが知ってるサイゼじゃない」なんて声も。

確かに、私も久々にサイゼリヤに行ってグランドメニューを見たら、かなりスッキリしていて驚いた記憶がある。

サイゼリヤ
キッズメニューは消え、間違い探しのみが残っている(筆者撮影)

それに、2024年には、メニュー表裏面の間違い探しでおなじみの、キッズメニューが無くなった。さすがに「間違い探し」のファンが多かったのだろう。間違い探しだけは残ることになった。オマケが本体を食っている。

こうした報道もあって、「メニューの大幅削減」をファンがどう受け止めるのか、注目が集まっていたが、その結果は利益20倍という、数字に出た。

国内店舗数増加で、より強い利益の柱になっていく?

とはいえ留意も必要だ。

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