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サイゼ「価格据え置きで営業最高益」に見る大変化 逆張り戦略でファストカジュアル化が成功か?

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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また、「ファミリーレストラン」がその主たるターゲットにしている「ファミリー」自体が減ってきていることも見逃せない。

1990年代以降、単身世帯の増加は顕著で、2045年には、その割合が45%まで増加する傾向もある。ファミリーであれば、家族の好みそれぞれに対応できるファミレスの需要も高いが、単身世帯だと個人の好みに合わせて専門店に行くことも増えていく。

ファミレス業界も「高価格」「低価格」に二極化

こうした流れに対応するように、現在のファミレス各社の戦略を見ていくと、「なんとなく、なんでもある」ではなく、店としての「個性」を明確にしつつあって、特に価格の面では高価格志向・低価格志向の二極化が進んでいる。

高価格帯のファミレスとしておなじみのロイヤルホスト。低価格帯のファミレスに比べてDX化は進んでいない印象だが、結果的に差別化につながっている(写真:鬼頭勇大)

この「低価格志向」の代表的なファミレスとしてサイゼリヤとガストがある。サイゼリヤの「ファストカジュアル化」は、こうしたファミレス業界の流れにおける戦略の一つなのである。

ちなみに、同じく一部商品の値下げを2023年に実施したガストを運営するすかいらーくグループも、2024年1〜9月期の連結決算にて純利益が前年同期比2.3倍の104億円となり、好調だ。

グループ全体の決算だから、「ガスト」単体ではないものの、グループの主軸である同ブランドが好調なことは容易に想像がつく。

それを証明するかのように、同社が持つ中価格帯ファミレスである「ジョナサン」は減少の一途を辿っている。

いわば、低価格を求める人に対しての「選択と集中」路線が功を奏しているとみることができるわけだ。

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