ファミレスが「オワコン化」する裏で進む大変化 「二極化」の背景には一億総中流の"崩壊"がある

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ファミレス
じわじわと国内店舗数が減っているファミレス。二極化が進んでいるのは、一億総中流が崩壊したことも影響しているだろう(編集部撮影)
デフレが終わり、あらゆるものが高くなっていく東京。企業は訪日客に目を向け、金のない日本人は"静かに排除"されつつある。この狂った街を、我々はどう生き抜けばいいのか?
新著ニセコ化するニッポンが話題を集める、"今一番、東京に詳しい"気鋭の都市ジャーナリストによる短期集中連載。

今年(2024年)、筆者は東洋経済オンラインにファミレスが『時代遅れ』になってきてる深い理由 ガストもサイゼも…国内店舗数はジワジワ減少「"時代遅れ"の『ファミレス』とくに厳しい店の正体 ガスト等の安い店より、中価格帯のほうがキツい?」と題した、2つの記事を寄稿した。

上位4チェーンが揃って国内店舗数を減少させていることを説明しつつ、個々人の嗜好が多様化し、「なんでも安く食べられる」こと自体が大きな魅力を持たなくなった現在、より専門的で個人の好みを満たすことのできる専門店のほうが、業態としては有利なのではないか。そして、中価格帯のファミレスがどんどん厳しくなっていくのではないか……などと論じていた。

読者からも多くのコメントを貰い、また「オワコン化」と言った声に批判の声も届くファミレスの記事だが、筆者は最近、「一億総中流の"崩壊"も、ファミレスの二極化に影響しているだろうな」と考えるようになった。どういうことか?

『花束みたいな』は経済格差の恋の話? 

思えばファミレスは、いつの時代も、さまざまな人が出会う場所だった。

多くのフィクションでファミレスが舞台に選ばれているのは、それを表している。

【画像11枚】ファミレス大手の店舗数推移と、その中でもっとも苦戦?する意外なチェーンの"正体"
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事