事業所内に保育室を設置--助成金活用で経費を抑制に成功した生協連合会コープ自然派事業連合
保育料金の設定にあたって、事前に周囲の保育所の料金を調べたところ、月額4~6万円という結果が出た。これを基準に設定すれば、パート従業員の場合、1カ月の給料の大部分を保育料に充てることになってしまう。
「働くための支出を最小限に抑えたいと考える従業員の支援のためにも、無理のない負担額にしたかった」(小泉代表理事)。そこで保育料金は月額(昼食・おやつ代を含む)半日保育1万3000円、1日保育2万3000円に設定した。
保育室の名称は「ひかりのくれよん」。施設は鉄骨造り2階建ての事業所内2階部分の一室を使用。総面積203平方メートル、保育室135平方メートル、バルコニー40平方メートルを有し、子供用のトイレ、遊具、玩具などを設置している。保育時間は9時~16時30分、保育日は月、火、水、木、日の週5日。入園年齢は0歳~5歳(原則)、定員は20名だ。
運営費は月間約800万円で、そのうちの30%を保育料でまかなう。現在は助成金があるため黒字で運営しているが、現状でいけば5年後は赤字に転じる可能性がある。「運営費の赤字は人材確保のための必要経費だと考えている」(小泉代表理事)が、今後は従業員だけでなく、一般の園児の受け入れも検討し、赤字の限度額を300万円以内に抑えることを目標としている。
余裕のある人員体制を整備
子供の保育時間は、保護者の勤務日・勤務時間帯に合わせて決められる。利用者は週ごとの出勤シフト日を前週の木曜日までに保育室に申請するしくみとなっている。