事業所内に保育室を設置--助成金活用で経費を抑制に成功した生協連合会コープ自然派事業連合

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事業所内に保育室を設置--助成金活用で経費を抑制に成功した生協連合会コープ自然派事業連合

2002年に徳島市で設立された生活協同組合連合会コープ自然派事業連合(コープ自然派)。関西と四国8府県の地域にある生活協同組合で構成され、他の生協よりさらに厳しい安全基準をクリアした商品を取り扱っている。 

人員確保のために保育室の開設

コープ自然派は08年、神戸市西区の神戸複合産業団地に、冷蔵・冷凍ラインを有する物流拠点として、神戸セットセンターを開設。同時に本部も移転した。

センターは四国と関西の中間地点にあり、高速道路のインターも近く、各方面へ商品を供給するための物流の利便性もよい場所だった。しかし、山林を切り開いた造成地で、近隣の住宅地からも離れており、人材の確保が大きな課題だった。

 「女性を中心とするパート従業員を集めるためには、交通手段を支援することと、女性が働こうと思えるような職場環境を整えることが必要でした」(コープ自然派事業連合・小泉佳久代表理事<写真>)。

コープ自然派は人材確保のために、事業所内に保育所を設置することにした。生活協同組合連合会は、組合員の出資金によって事業が運営されている。そのため、出資金を使用する際には組合員の承認が必要だ。しかし、さまざまなライフスタイルをもつ女性を支援することが社会の潮流であるとして、難なく組合員の承認を受けることができた。

建築費・人件費の50%を助成金で

施設の建築・備品には約3000万円が必要だった。できる限り経費を抑えるために、助成金制度を利用することにした。財団法人21世紀職業財団(注1)中が設けている「事業所内保育施設設置運営等支援助成金」を申請。建築費用の総額の50%については助成金を充て、併せて開設から5年間、人件費の50%についても助成を受けることができた。

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