「子育てに全集中」の私が"毒親"だと気づいた瞬間 愛情満点、素晴らしい親になれると思っていた
……これが、大失敗でした。
愛情さえあれば、育児はOK?
いま、我が家の息子は8歳になったばかりの小学2年生ですが、生まれてすぐから1歳半くらいまで、私にとって「まったく理解できない生き物」でした。
もちろん、めちゃくちゃかわいいし、小さい手のひらを眺めるだけで胸がキュンとするし、スキンシップをとるだけで幸せだし、ケラケラ笑ってくれるだけで、他に何もいらないという気持ちになりました。
写真や動画をバンバン撮って、それを写真共有アプリにアップロードして子どもが寝ている間に、夫婦でスライドショーでしょっちゅう見直していました。
我が子のうんちならば、その匂いすらも愛せるだろうと思っていたのですが、想像を絶する香りのインパクトに、大人と変わらないな、と喜べたり。
父親と母親、どちらに似ているかとかという話題で何時間でも夫婦で話せたり。
子どものちょっとした成長を共有したり。
食事の場所をどこにするか、旅行はどこに行くか、休日はどう過ごすか、何にお金を使うか、といったすべての意思決定の優先順位が子どもになったり、と様々な変化がありました。
自分の認識としては、「子育てに全集中」状態であり、なんとなく上手くいくだろうと高をくくっていました。
赤ちゃんとは会話はもちろん、コミュニケーションもとれないので、何を考えているのかはわかりませんが、抱きしめたり、くすぐったりしつつ、おむつを代えたりお風呂に入れたり、ミルクを飲ませたり離乳食をあげたりなど、子育ての「作業」に追われていました。
とにかく愛情があって、スキンシップをたくさんとって、おむつ、お風呂、ごはんあげなどの作業を楽しみながらやれていれば、自分は素晴らしい父親になれると思っていたのです。
ですがこれは、大きな間違いでした。
私が問題に気づいたのは、1歳半検診の頃です。
1歳半検診のときの担当の方が、「何かおかしい」と気づいてくれました。そして知能検査をすると発達の遅れがあることがわかり、もしかしたら自閉症かもしれない、とお医者さんや育児の専門の方から指摘を受けるようになりました。