タイで社会現象になり、アジア各国で大ヒットを記録 遺産目当ての青年が「祖母との暮らし」で得たものとは? 『おばあちゃんと僕の約束』

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『おばあちゃんと僕の約束』は6月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国順次公開(東洋経済オンライン読者向けプレミアム試写会への応募はこちら)©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

タイ発の感動作がアジア各国で大ヒット

2025年5月30日(金)に独占試写会を開催します(上記画像をクリックすると試写会応募画面にジャンプします)

大学を中退しゲーム実況者で稼ぐことを夢見る青年エムは、ステージ4のがんと診断された祖母の遺産をもらうために、祖母との同居生活をはじめる。そんな打算的な思惑からはじめた祖母との暮らしだったが、それがやがてエムの心の中に変化をもたらすことになる――。

近年の映画業界を語る上で、『ムーンライト』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』『関心領域』など、米アカデミー賞の常連としてヒット作を連発するアメリカの映画スタジオA24の存在は欠かせないものとなっているが、そんなA24の勢いを彷彿とさせる“アジアのA24”と呼ばれるタイの映画スタジオが、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』『ハッピー・オールド・イヤー』『女神の継承』など国内外で高い評価を受けるGDH 559である。そんな同社が手がけた話題作『おばあちゃんと僕の約束』が6月13日より新宿ピカデリーほかにて公開される。

普遍的な家族の物語をユーモラスに描いた感動作ということで、本作が公開されたタイでは、2024年度年間2位の成績をおさめたのをはじめ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、シンガポール、フィリピン、中国などアジア各国で大ヒットを記録。第97回アカデミー賞の国際長編映画部門において、タイ代表として初となるショートリスト(最終的なノミネート作品を選ぶための候補作品)にも選出されている。

新進気鋭の映画スタジオらしく、SNSを活用した巧みなプロモーション活動を行う一方で、笑って、泣ける、という本作についての熱心な口コミが老若男女問わず、幅広い層に広がった。タイでの映画初日となった2024年4月4日には、GDH 559が「社員が愛する人と過ごすことができるよう、4月4日を特別休暇日とする」と宣言。このニュースはネット上で大きな話題を集め、“4月4日”という日程の認知度を高めた。また本作の監督やプロデューサー陣も「編集中の画面を見返すたびに泣き続けていた」と明かしているが、実際にTikTokなどのSNSでも、鑑賞後の観客が号泣する様子が拡散され、社会現象となった。

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