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<独自>東京本店ビルに住む「名誉会長への便宜」を疑うアクティビスト、中堅ゼネコンのナカノフドー建設に株主提案

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ナカノフドー
緑豊かな屋上庭園さながらの「五番町ナカノビル」の5階(記者撮影)

江戸時代から武家屋敷が並ぶ地として歴史を重ね、今では学校や外国大使館、企業のオフィスなども建ち並ぶ高級住宅街の東京都千代田区五番町。

その一角に、「五番町ナカノビル」という5階建てのビルがある。東京証券取引所スタンダード上場の中堅ゼネコン、ナカノフドー建設の東京本店ビルだ。

オフィスビルであるにもかかわらず、正面入り口のそばには「大島入口 ビル横へお廻りください」と書かれた看板が。指示どおりビルの南側に歩いて行くと、「大島」の表札がかかった通用口が現れるのだ。

五番町ナカノビル
ビル正面に「大島入口」と書かれた看板がある(記者撮影)

会社が入るビルの最上階にプール付き自宅

実はこのビル、1〜4階はナカノフドーが使用しているものの、5階は大島義和名誉会長(84)が自宅として居住している。しつらいは実に豪華で、4階の上に位置するバルコニーには大きなテラスにプールまである。

大島名誉会長はナカノフドーの創業家出身。2004年に社長の座を譲り名誉会長となった後も2023年6月まで取締役だった。

「資産価値としては100億円は下らない」(不動産関係者)と見られるビルは、1987年当時、前身の中野組で社主だった大島名誉会長の主導で建設された。バブル崩壊後、会社側が1〜4階の区分所有権を取得した。

ただ、4階の上部分や通用口からの動線部分は、名誉会長ら居住者の利便性を最優先した構造になっている。会社側は異なる見解を示すが、関係者によれば、大島名誉会長はこうした部分の使用に関する「数億円規模」の費用を一切支払っていないという。

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