9月18日夜(現地時間)、4年に1度のラグビーの祭典、ラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会が開幕する。
1987年に始まったW杯は今回で8回目。いずれの大会も、南半球の強豪と欧州の伝統国がぶつかり合う、という図式で争われて来た。大会初となるニュージーランドの連覇なるか、それとも地元開催となるイングランドがラグビー発祥国の意地をかけ2度目の栄冠に輝くのか、44日間にわたる大会から目が離せない。
英国ではW杯に合わせて、観光プロモーションも積極的に行っている。日本を含む各国のサポーターに対し、国のPRを図る絶好の機会だからだ。今回は、スポーツ観光先進国の取り組みを見ていくことで、2019年の日本大会に向けた課題を論じていきたい。
日本で無名だったラグビーW杯
日本では残念ながらラグビーW杯の存在はこれまであまり知られていなかった。おそらく大半の方々は「新国立競技場の建設問題」で初めてその名に触れたのではないだろうか。次期2019年大会の開催国が日本なのに、である。
日本代表はアジアの最強国として過去全大会に出場しているが、残念ながら過去の戦歴は振るわない。今回の大会では「次期開催国」としての意地をかけ、ベスト8進出という壮大な目標を設定。2003年大会で準優勝となった豪州代表を率い、自身の母と妻が日本人というエディー・ジョーンズ氏をヘッドコーチに据え、日夜激しい練習に励んできた。日本代表のW杯初戦は開幕翌日の9月19日。対戦相手は南アフリカ代表で、開催場所はイングランド南部のリゾートの街・ブライトン。その後3週間をかけて予選リーグ全4試合を戦う。
今回のイングランド大会に合わせ、日本ラグビーワールドカップ2019組織委員会も、アピールに余念がない。ロンドン・ウェストミンスターの「ビッグベン」にも近い会議施設で、アジア初のラグビーW杯開催をPRする「ジャパンパビリオン」を設営。日本の観光地や料理、アトラクションなどを紹介するという。
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