加齢が原因!「ケガをしない体」を作る2つの対策 「年のせい」とあきらめないで、まずは始めよう

✎ 1〜 ✎ 24 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 27
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

スポーツ選手やダンサーは、競技や振付に合わせるために、本来の可動域を越えて関節の可動性を高めるので、多少痛みを感じるところまで筋肉を伸ばします。

しかし、このやり方をするとかえって関節まわりの靭帯や関節包などを痛めて、関節の可動性を低下させてしまうおそれがあります。ケガを防ぐことが目的のストレッチの場合は、痛みを感じずに「気持ちいい」と思うところまでにとどめておくことが肝心です。

お店のストレッチなども同様です。

よほど優れた施術者でない限り、適度なストレッチ度合いを把握するのは難しいものです。良心的なところは「痛くないですか?」と声をかけて、「施術を受けている人の感覚」を優先してくれますが、「施術者の感覚」で無理に伸ばしてしまう場合もあり、実際に事故も起きています。

痛みを感じたら、遠慮なく施術者に伝えたほうがいいでしょう。

もう1つ、一般的にストレッチというと“床に座って行う運動”というイメージがありますが、実はこれは誤解です。

多くの人は柔軟性があまりないので、床に座ってストレッチをすると、背中が丸まりやすくなります。その結果、体の背面は伸ばせるけれど、前面の筋肉は伸ばしにくくなります。

それだけでなく、床に座って行うと、背骨の椎間板などにかかる負荷が大きくなるというデメリットもあります。  

背骨が正しいS字カーブを描いているときは椎間板にかかるストレスは最小限になりますが、背中が丸まるほど、椎間板の前側に圧縮ストレスがかかります。それが強く、長く加わった場合、背骨にある髄核(ずいかく)という柔らかい組織がうしろに飛び出して、神経を圧迫してしまうこともあるのです(椎間板ヘルニア)。

これは柔軟性が低い(=体が硬い)人ほど顕著です。

ですので、ストレッチはできるだけいすに座った状態で行うことをお勧めします。

ケガ予防のための筋トレのコツ

筋力トレで最も重要なのは、「筋肉に負荷をかけても関節に負担をかけない」ことです。

筋力は筋肉に負荷をかけることで向上しますし、ケガをしても回復は比較的早い組織です。

対して、関節は基本的に消耗品で、負荷をかけるほど軟骨などの消耗が進みます。そのうえ一度損傷すると回復に相当な時間を要し、完全に元の状態に戻らない場合も多い組織です。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事