「推しの子」舞台地に"神の町"が選ばれた深い理由 宮崎県「高千穂町」が秘める"すごいポテンシャル"

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一方で近年、ロケの必要のないアニメーション作品には、宮崎県が登場する機会が増えてきています。

たとえば、『すずめの戸締まり』(2022年、新海誠監督)では、県南部の日南(にちなん)市(油津港〈あぶらつこう〉周辺)とも思われる場所が、ヒロイン「すずめ」のふるさととして描かれています。また、すずめの名字が「岩戸」なのも、高千穂の天岩戸からとったのではと思われます。

高千穂という地域は、今でもたくさんの神社があり、神秘的な独特の雰囲気を醸しています。数々の神話が生まれた、その神秘的なストーリー性こそが、『【推しの子】』の持つ「転生」の世界観にマッチしたのではないでしょうか。

また、作品にも登場する「荒立神社(あらたてじんじゃ)」。ここは、芸能の神様として有名で、ぶら下がっている木槌で、木の板を7回たたくと、芸能成就など7つのご利益があるそうで、芸能人もたびたび参拝に訪れるのだとか。芸能界をテーマとする『【推しの子】』には不可欠な場所であるといえるでしょう。

荒立神社
『【推しの子】』に登場する荒立神社(筆者撮影)

さて、そんな高千穂には、どのような魅力があるのでしょうか。筆者が昨年、実際に訪れて確認してきた、『【推しの子】』聖地巡礼のついでに見ておきたい「2つのポイント」を紹介します。

あまたある魅惑のパワースポット

高千穂で是非とも訪問したいのが、何といっても日本神話のゆかりの地です。

まず、有名な「天岩戸神話」の舞台となった「天岩戸神社」。天照大神が閉じこもった場所としてあまりに有名ですね。

天岩戸神社
神話の舞台地として有名な天岩戸神社(筆者撮影)

そして隣接する「天安河原(あまのやすかわら)」は、神々が、天岩戸に隠れた天照大神を連れ出す相談をした場所であるといわれています。また、「天孫降臨神話」の舞台となった「槵觸神社(くしふるじんじゃ)」も重要なスポットです。神々が降臨し、力比べをしたという土俵もあります。

天安河原
神秘的な空気が流れる天安河原(筆者撮影)
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