親から国公立大学に行ってほしいとは言われていたものの、将来の夢もなく、進路もぼんやりしていたMJさん。それでも、高校3年生の夏に部活を引退してからは、夏休みに10時間ほどの勉強時間を確保して、受験勉強に励んでいました。しかし、残念ながら成績は上がりませんでした。
「全統模試の偏差値は高校1年生・2年生のときと同じくらいか、やや上がっているくらいで、50を少し超える程度でした。現役で受けたセンター試験は58%しかなくて、名古屋市立大学経済学部の前期試験と後期試験、南山大学の経済学部を受けてすべて落ちてしまいました。でも、同じ部活の同級生のうち、私を含めて11人中7人が浪人をすると言っていたので、周囲がするならいいかと思って、ノリで浪人を決断しました」
浪人を決意したMJさんは、代々木ゼミナールの国立文系コースに入りましたが、最初のほうはあまり勉強しておらず、夏までは16時ごろに授業が終わってからアルバイトをする生活をしていました。
「アルバイトを辞めてからは多少勉強するようになりましたが、ゼロだった自習時間が2時間くらいになっただけで、授業時間も含めて10時間もしていないと思います。お腹がすいたら家に帰るという感じでした」
中学2年生からお小遣い帳をつけ続けていたこともあり、お金への関心があったMJさんは、経済系・経営系の学部を志望して受験勉強をしていましたが、この年も現役のときよりは成績は上がったものの、偏差値60には届きませんでした。
中央大に進学、サークルとバイトで充実の日々
横浜国立大学の経営学部や、広島大学の経済学部を狙うものの、センター試験では65%止まり。前期試験で信州大学経済学部に出願し、併願で明治大学経営学部、中央大学商学部、法政大学経済学部、日本大学経済学部を受験したこの年は、中央大学・法政大学・日本大学に合格し、無事1浪で中央大学への進学を決めました。
「中央大学では、楽しい大学生活を過ごしました。オールラウンドサークルに入り、友達とお酒を飲むか、アルバイトをするかの4年間でした」
就職活動では地元の企業3社のみを受け、唯一内定をもらった銀行で働くことを決めます。MJさんは、ギリギリの単位でなんとか4年間で中央大学を卒業し、静岡で新卒社会人としての生活を始めました。
しかし、MJさんの真の浪人生活はここからスタートすることを、彼自身もまだ想像すらしていませんでした。
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