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ライフ #歌舞伎町の横顔

「伝説のバンドマン」意外すぎる"もう1つの職業" 歌舞伎町に現れた「ド派手なピンクの生物」の正体

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  • 肥沼 和之 フリーライター・ジャーナリスト
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「トー横には寂しい子もいるので、(腹を割ってとことん話せるように)路上であぐらをかいて向き合って、相談に乗るのもいいかなと思ってます。ぴぱんくぅはしゃべれないから、スタッフに通訳してもらおうとか、いろいろ考えてるんです。まずは覚えてもらわないといけないので、ステッカーと名刺を配ろうかな、とかね」

KENZIさんの経営するバーには、数十体のぬいぐるみが置かれている。理由は、自身が好きなこともそうだが、ぬいぐるみがあることで客が、特に女性が目に見えてリラックスするからだという。

初めてお店に来て、緊張した様子の人でも、ぬいぐるみを抱きながら、表情がほぐれていくさまを何度も目の当たりにしてきた。同じような力を持っているぴぱんくぅが、街に飛び出すことで、人々に癒やしを与えていきたいのだと展望を語る。

KENZIさんの腕にもぴぱんくぅのマスコットが(撮影:今井康一)

全国の老人ホームや保育園を回りたい

野望は歌舞伎町だけにとどまらない。かつてミュージシャンとして、ボランティアで老人ホームに行っていたことがある。そのときの経験が忘れられず、今度はぴぱんくぅとして、全国の老人ホームや保育園などを回りたいのだとKENZIさん。

「おじいちゃんやおばあちゃんは、童謡を聞きたい人が多いんですよね。老人ホームで『海は広いな(童謡『うみ』)』を歌ったら、泣いていた方もいたんです。手書きの賞状もくださって、すごくうれしかった。今後は老人ホームもそうですし、保育園や公園で子どもたちにおやつを配りたい。全国のお祭りや商店街のイベントにも行かせてもらって、町おこしもしていきたいです」

その思いは本物で、全国を回るために「ぴぱんくぅ号」も購入したほどだ。メロン色の車体に、ぴぱんくぅの顔と名前がプリントされた、ド派手なワゴンである。かつては年間150本のライブで全国を回っていたが、今度はぴぱんくぅで回りたいのだと意気込む。

全国行脚のために購入した「ぴぱんくぅ号」(写真:KENZIさん提供)

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【何が彼をここまで駆り立てているのか】

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