小学校に通う3人の子どもとシングルマザーが住む3Kのマンション。大量の生ゴミで足の踏み場もない家の中には、おびただしい数のゴキブリが飛び回っていた。子ども部屋にはビールの空き缶が転がったままだ。子どもたちはいつも生ゴミの上で眠っていた。
本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。
YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信するゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)が、3人の子どもたちとシングルマザーを救う。母親は次々と運び出されていく生ゴミを前に何を思うのか。
動画:「子供の未来のために」ゴミ屋敷を片付ける母の決意【前編】1/2
母の決意と子の協力!ゴミ屋敷からの再スタート【後編】2/2
ゴキブリの量が尋常ではない
「自分たちがこれまで片付けてきたゴミ屋敷の中でもここはレベルが違いました。お子さんも一緒に住んでいるゴミ屋敷の中では、もっとも酷い状態だったと思います」
現場の見積もりから当日の作業まで担当したイーブイ社長の二見文直氏(以下、文直氏)がそう話す。玄関のドアを開けた瞬間から目の前はすでにゴミの山だった。キッチンも居間も寝室も子ども部屋もトイレもすべてゴミ、ゴミ、ゴミ……。その様子はまさに「ゴミの海」だった。
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