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すれ違う「80代の親」と「50代の子」お互いの言い分 いつの間にか形勢が逆転しているのは当たり前

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  • 樋口 恵子 東京家政大学名誉教授/NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」名誉理事長
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きっと料理でも、力仕事でも、娘さんのほうがてきぱきとうまくできるのでしょうね。こっちは、年齢を経てヨタヘロしているのですから、ハンデがあるのは当たり前です。

でも相手は勝ち誇って、上から目線でいろいろ言ってくるのが相談者さんにとっては腹立たしいのでしょう。

小さい頃は、逆に守ってあげていたものを、親たるもの、これを黙っているわけにはいきません。わが家では口げんかが絶えません。けんかすることを恐れることはないですよ。娘が私を心配して、守ってくれていることもわかっています。

相談者さんの娘さんも、きっと母親のことを大切に思って、気遣ってくれています。最後はこのお互いの信頼感が大切です。

財産でもモノでも「自分の領域」は断固として守る

「そんなことをしたら危ない」と言うのは、危険な目に遭わせたくないという心配からきている小言ですから仕方がないかもしれませんが、お金の使い方にまで口出しするのはいかがなものか。

あなたの築いた財産なのですから、常軌を逸した使い方でないかぎり、小言を言われる筋合いはありません。

友人関係もそうです。ご自分の領域に踏み込んでくるようなら、断固論戦というけんかをしてください。けんかを恐れて、黙っていたら考えは伝わりません。大いにけんかして、たまに「ありがとう、ありがとう、ありがとう」などと感謝の気持ちを示して、バランスをとればいいのです。

世代の違いなのか、モノがたくさんあるのを嫌う風潮があります。同世代の友人たちに聞くと、モノを捨てろと言う娘さんが多いようです。「断捨離」というのがブームで、家に何もない空間を作るのがはやりのようです。

でも、モノには人の記憶が詰まっています。私は、仕事柄、書籍や資料の入った段ボールが、普段使うこともないのに家に放置されています。

娘に「この荷物どうするの」と厳しく言われますが、「どうもしない!」と開き直っています。

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【海外旅行の思い出がよみがえるスカーフ】

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