介護を理由に昇進をあきらめる人たち
介護は、基本的には、誰もが、定年までには巻き込まれるイベントになってきています。現役世代1人あたりが関わる高齢者の数が、これから、劇的としか言えない速度で増えていくからです。
介護の始まるタイミングが悪いと、中間管理職への昇進をあきらめたり、場合によっては役員のオファーを断ることになるケースもあるでしょう。あまり、表には出ませんが、そうした場面に直面した人を、私は複数人知っています。
経営者や人事は、これを問題として考えてはいます。しかし、何か本質的に有効な対策が取られているわけではありません。どんなに支援の重要性を言いたてたところで、組織のリーダーになっていくということは、その責任と報酬に見合った犠牲が強いられるのは、仕方のないことだからです。
ここ一番のトラブルで、ビジネスの現場にいられないことは、責任をまっとうできないことにもなります。そうしたことを考えると、介護が始まるタイミングによっては、どうしても受けられない昇進や昇格というのが(今はまだ)存在してしまうのです。


















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