飼っている動物が病気になったら、動物病院に連れていきますよね。動物病院には外科、内科、眼科など、さまざまな専門領域の獣医師がいますが、獣医病理医という獣医師がいることを知っていますか?
この記事では、獣医病理医の中村進一氏がこれまでさまざまな動物の病気や死と向き合ってきた中で、印象的だったエピソードをご紹介します。
解剖の依頼が殺到する12月
12月になりました。この時期、多くのご家庭ではクリスマス、大みそか、お正月と、年末年始の行事が続くことでしょう。
実家に帰省したり、離れて暮らしていた家族が一堂に会したりと、人や物があちこち移動し、生活はいつもと違って変則的になります。この時期、僕のような獣医病理医のもとには、解剖の依頼が殺到します。
遺体の多くは、一般のご家庭で飼われていたペットたち――そう、年末年始は思わぬ事故でペットが亡くなりやすい時期でもあるのですね。
飼い主さんが、この時期にペットにとって危険となりうることを事前に知っていれば、防げる死もあるでしょう。いくつかのエピソードを通じて、年末年始にペットに起こりやすい事故を見ていきましょう。
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