「クリパの翌日に」死んだ愛猫の腸内にあった異物 イヌや鳥も…年末年始にペットの死が多い理由

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また、インコは好奇心が旺盛で何でも口にする習性がありますから、誤飲事故にも常に注意が必要です。

クリスマスシーズンには特に誤飲事故が増えます。過去にはクリスマスカードに入っていたボタン電池を誤飲し、鉛中毒で亡くなったインコを診たこともありました。

イブに死んだミニチュアダックスフント

12月24日の21時、業務を終えて帰宅しようとしたまさにそのとき、14歳のミニチュアダックスフントの遺体が持ち込まれました。クリスマスイブですが、この時点で朝帰りが決定です。

飼い主さんのお話によれば、夕方、仕事から帰宅すると、愛犬が亡くなっていたとのこと。前日の夜に家でクリスマスパーティーを開き、翌朝、ゴミをビニール袋に詰めて台所に置いたまま出勤したそうですが、帰宅してみると愛犬がゴミをあさった形跡があったそうです。

「もしかすると、何かを誤って食べて、それで死んでしまったのでは……」

飼い主さんはそう不安げにされていました。

つまようじや竹串を丸飲み

イヌは食べ物を丸飲みすることがあります。飼いイヌが、おもちゃ、ボール、タオル、クッションなどを飲み込み、それらを消化管に詰まらせたり、食道、胃、腸などの粘膜を傷つけたりして、具合を悪くすることはよく起こります。

特に危険なのが、つまようじや竹串、尖った骨など。これらは、消化管に穴を開け、胸膜や肺、心臓、腹膜、肝臓などに出血や炎症を及ぼし、最悪、命を落とすこともあります。

このケースでも、前日のパーティーで出されたフライドチキンや串焼きの残りをあさって食べていたらしいとのことなので、消化管に何か病変がないかを意識しながら病理解剖を進めました。

ところが、口、喉、食道、胃、腸のどこを調べても、異物が詰まっていたり粘膜が傷ついていたりする様子はありません。胃の中には消化されかかった鳥の骨片が見つかりましたが、それが直接的な死因でないのは明らかでした。

そこで、さらに解剖を進めた結果、最終的に肝臓と肺に腫瘍を発見し、がんによって亡くなったということが判明しました。

飼い主さんへの事前の聞き取りで、病気やがんの兆候が出てこなかったので予想外の病変でしたが、改めてお話を聞いてみると、「そういえば、ここ数日なんとなく元気がないような気がしていました」とおっしゃいます。

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