33歳から「5浪で大学院」目指した彼の強い決意 大学も2浪で合格、数々の学び経た彼のその後

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鷲北さんに浪人して良かったことを聞くと「努力の結果得たものの大切さを知った」と答えてくれました。

「勉強できなかったときは、僕は人の批判ばかりしている嫌な人間でした。でも、自分が実際に大学教員になってからは、自分の努力の結果で勝ち得たものがあるから、他人のバックグラウンドを理解し、尊重できる人間になったと思います。

振り返ると、高校生のときは僕が教育の道へ進むとはまったく思っていませんでしたね。大学院受験の最初の年は東京大学も受けたのですが、東大の院に落ちた後に、同大の藤田英典先生のもとに研究室訪問した際に『君のような現場主義の人は東大には向いていない、慶応の教育社会学が向いている』とアドバイスをいただいたんです」

学問はエリートのものだけじゃない

「それで慶応を志望して受け続け、なんとか合格できました。博士課程のときに、学会で藤田先生に再会した際に『君の発表には「志」がある、そのまま突き進みなさい』と言っていただいたときは感動しました。

おバカだった自分でも、学問で道が開けました。学問はエリートだけのものじゃありません。これからも、学生たちに夢を捨てなければ何歳になっても夢は開くので、挑戦を続けることが大事だということを伝えていきたいです」

偏差値25だった過去があるからこそ、伝えられることがある。その信念を持って学生に自身の経験を伝えている鷲北さんの人間性は、浪人の苦悩と挑戦の日々が作り上げたものなのだと思いました。

鷲北さんの浪人生活の教訓:夢を捨てず挑戦を続けていれば、何歳になっても夢はかなう
濱井 正吾 教育系ライター

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はまい しょうご / Shogo Hamai

兵庫県出身、1990年11月11日生まれ。「9浪はまい」のニックネームでTwitterやYoutube、テレビ出演などを行っている。大阪産業大学経済学部経済学科に入学後、龍谷大学経済学部現代経済学科に編入学し、卒業。 高校時代にいじめを受けたことから、いじめっ子を社会的に偉くなって見返したいと思い、在学中から仮面浪人として受験勉強を4年間続ける。大学卒業後、証券会社に契約社員として就職したが10日で自主退職、同月中に配置薬会社に再就職。昼は会社、夜は予備校という生活に。同社退職後は受験勉強に専念し、9浪で早稲田大学に一般受験で合格し、2018年に教育学部国語国文学科入学、2022年卒業。現在はカルペ・ディエム所属。

Facebook: https://www.facebook.com/shogo.hamai/
 

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