SAPIX講師が脈々と受け継ぐ「教えすぎない」の妙 算数の力を上げるために必要な「思考」と「習得」

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そうした投げかけによって、子どもが自ら思考を整理していくのを待ちます。

この調整は大変難しいですし、時間がかかるアプローチでもあります。だから、完璧にやろうと思う必要はありません。少なくとも、「一から十までは教えない」ということだけでも、大切にできるとよいでしょう。

大人には「待つ力」が必要!

「教えすぎない接し方」が大切なのは、算数に限ったことではありません。生活や遊びの中で、子どもの思考力は育まれていくからです。

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たとえば、子どもが掃除機の使い方に困っていたら、まずは自分で試行錯誤している姿を見守りましょう。

もしも、「掃除機の使い方を教えて」と子どもから言ってきたら、「こうやってかけるといいよ。どうしてだと思う?」などと問いかけながら、思考をうながす方法も有効です。

教えすぎないように接する。

これを実現するために大人に必要なことは「待つ力」です。勉強だけでなく、生活や遊びの中でも考えるきっかけとなる「問い」を投げかけながら、子どもが自ら考える機会を設けていけるとよいでしょう。

漫画
(出所:『10万人以上を指導した中学受験塾 SAPIXだから知っている算数のできる子が家でやっていること』)
佐藤 智 ライター・教育コラムニスト

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さとう とも / Tomo Sato

両親ともに、教師という家庭に育つ。都留文科大学卒業後、横浜国立大学大学院教育学研究科へ入学・修了。教員免許取得。新卒で、ビジネス系出版社の中央経済社へ入社。その後、ベネッセコーポレーションに中途入社し、教育情報誌『VIEW21』の編集を経て、独立。ライティングや編集業務を担う、レゾンクリエイトを設立。著書に、『公立中高一貫校選び 後悔しないための20のチェックポイント』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『先生のための小学校プログラミング教育がよくわかる本』(共著/翔泳社)がある。

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