「巧妙化する詐欺」から親の財産を守る5つの備え 「特殊詐欺被害者」の約78%は65歳以上の高齢者

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こうした親との会話やリサーチを通して、親のお金に対する不安や関心、行動を知り、理解してあげることは、恩返しになります。

万が一、詐欺に遭っていたとわかったならば、できるだけ早く、傷が浅いうちに対処しましょう。

「防犯カメラ作動中」のステッカーだけでも効果あり

【「防犯カメラ作動中」のシールを玄関に貼る】

親が一戸建てに住んでいる場合、詐欺や悪質な訪問販売、強盗の侵入を防ぐためには防犯カメラを設置するのがおすすめ。

親への小さな恩返し100リスト: ベテランケアマネジャーが教える
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実際に取り付けるのが理想ですが、「防犯カメラ作動中」のステッカーを門扉や玄関口に貼るだけでも一定の犯罪抑止効果は得られます。ステッカーはホームセンターや100円ショップでも手に入ります。

 特に犯罪者に狙われやすいのが、1人暮らしの高齢の女性です。母親だけで暮らしている場合、"独居"と気付かれない工夫を。

表札は名字のみか、亡くなった父親など男性の名前を連名で入れる。あるいは、家族全員の名を記した表札があれば、それを使うのもいいでしょう。

玄関口に会社名のプレートを貼るのも一案。私が担当したあるお宅では、息子がかつて起業し、会社の所在地を実家にしていたのですが、廃業後もプレートはそのままに。おかげで悪質な訪問販売が訪れることは一切なかったそうです。

ステッカー、表札、プレートだけでも親を守る一助になります。

田中 克典 ケアマネジャー

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たなか かつのり / Katsunori Tanaka

1962年、埼玉県生まれ。日本福祉教育専門学校卒業後、福祉系の出版社
を経て、東京都清瀬療護園(重度身体障害者入所施設)、清瀬市障害者
福祉センター(デイサービス、ショートステイ)などで介護経験を積む。
1984年にはインド・コルカタの故マザー・テレサ女史の運営する施設で
介護経験し、テレサ氏とも懇談する。2000年、介護保険制度の発足と同
時にケアマネジャーの実務に就き、これまでに約500人の高齢者を担当
した。現在は株式会社スタートラインで現役ケアマネジャーを務めてい
る。主な資格は主任介護支援専門員、産業ケアマネ3級。
著書に『介護保険のかしこい使い方』(雲母書房)、『親の介護の不安や
疑問が解消する本』(日本実業出版社)、『親の介護手続きと対処まるわ
かりQ&A』(玄光社)、『「親の介護」は猫にたとえちゃえばいい。』(日本実業出版社)がある。

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