「巧妙化する詐欺」から親の財産を守る5つの備え 「特殊詐欺被害者」の約78%は65歳以上の高齢者
犯罪者は声の証拠を残したくないので、メッセージを残すことなく、すぐに切ってしまうでしょう。また、番号非通知からの電話を着信拒否に設定しておくこともできます。もし、うっかり電話をとってしまった場合、通話中に「借金」「示談金」「還付金」などお金の話や「逮捕」という言葉が出たら、「電話を切ってね」と親に念押ししておきましょう。
なお、防犯機能付き電話は有名メーカーの製品でも1万円台で購入できますが、防犯対策録音機の無料レンタルを行っている自治体も多くあります。まずは役所の防犯担当に問い合わせてみてください。
古典的な詐欺ともいえる"オレオレ詐欺"も、最近では事前に家族構成をリサーチして電話をかけてきたり、地元の方言で話して信用させたりするなど手口が進化しており、被害者は後を絶ちません。
「息子の声ぐらい判別できる」と自信を持つ親は多いでしょうが、突然、「集金した1000万円を入れたバッグを落とした……」などと震える声で窮状を訴えてきたら、たいていの親は動揺してしまうもの。冷静に判断できなくなるのです。
そこで引っかからないために、親に次の質問をしてもらいましょう。「オレだけど」と電話があったら、「名前は?」、正しく答えても怪しさを覚える場合は「生年月日は?」。答えられない犯人はこの時点で諦めて電話を切ります。
また、親子でしか知り得ない合言葉を決めておくといいでしょう。たとえば「近所のおいしい店は?」「中華の◯◯園」、「家族でよく行く温泉は?」「××温泉」など。ときどき親子で模擬練習をしておけば、いざというとき、親はあわてずに対応できるでしょう。
最近では、宅配業者を装って強盗に入る事件も
公的機関や警察を名乗って、キャッシュカードの提示を求める。「無料で家を点検します」と高額なリフォーム代を請求。「貴金属を高価で買い取ります」と言いながら二足三文の値をつける。
こうした訪問型の詐欺や悪徳商法に引っかからないためには、家に入れないことが一番。相手はいったん玄関に入ってしまうと居座るので、高齢の親は怖くて、言いなりになりがちです。
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