トランプ新政権「対中強硬派」布陣に安心する台湾 対立の緩和を望む中国にとって厳しい状況になるか

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オーストラリアのペニー・ウォン外相も、アメリカ大統領選挙の投票直前にポンペイオと会談しており、トランプ2.0との関係を強調している。

オーストラリアの国防大臣も8月にポンペイオと会談し、バイデン政権が構築したアメリカ・イギリス・オーストラリア3カ国による安全保障の枠組み「AUKUS」の存続に、彼の支持を取り付けるべく動いていた。

そのためポンペイオの落選は、オーストラリアの労働党政府や日本製鉄のみならず、多くに人々にとって予想外であったのは間違いない。

台湾の蔡英文前総統はポンペイオに「特種大綬景星勲章」を授与し、ポンペイオも頼清徳総統の就任式に出席。そのため、一部のメディアや評論家は、民進党政権が「賭けに失敗した」と揶揄したのだった。

共和党・民主党の要人と関係あり

トランプが当選確定の直後、台湾の俞大㵢駐アメリカ代表はトランプ1.0で国家安全保障顧問を務めたロバート・オブライエンと食事をともにし、祝賀メッセージを託している。

オブライエンはトランプ2.0の国家安全保障チームの有力候補にも挙がっていた。任期終了後も2度台湾を訪問し、蔡前総統から特種大綬景星勲章を授与されている。そのため、勲章授与は台湾がアメリカの政権交代いかんにかかわらず、共和・民主両党の要人と友好関係を保つための慣例と言える。

バイデン政権のカート・キャンベル国務副長官も、台湾寄りの立場でこれまでに6回訪台し、陳水扁、馬英九、蔡英文という歴代の3総統と会談している。2013年、オバマ政権のアジア太平洋担当国務次官補を退任した際には、馬英九から同様の勲章を授与された。

勲章を贈る相手は政党にかかわらず、外交政策の一貫性を保つための慣例であり、特定政権への「賭け」ではない。

今回、ポンペイオがトランプ2.0で役職に就かなかったのは、トランプの気まぐれや内部の力関係によるもので、彼の政策や立場が原因ではない。これをもってトランプの対中・対台政策が変わると解釈するのは誤りである。

新しいトランプ政権の対中強硬派が並んだメンバー構成から見ても、台湾への支持が揺らぐことはなさそうだ。

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