若手社員が突然退職、不条理を解き明かす"カギ" すぐ辞める社員に多い3つのパターンとは

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青天の霹靂とはこのことだ。つい2週間前、あんなに前向きだったBと同じ人物とは思えない。Aは、マネジャーとして何が正しいのかわからなくなり、他の部下のことも信じられなくなった……。

Aのように、若手社員の「突然の退職劇」に絶句するマネジャーは少なくない。今どきの若手社員の離職を防ぎ、定着を図るにはどうすれば良いのだろうか。

働く人は「2つの人格」を持っている

アメリカの経営学者であるチェスター・バーナードは、組織に所属する人間には「個人人格」と「組織人格」の2つの人格があると唱えている。

「個人人格」とは、自由な意志や動機に基づいて、何にどのくらいの時間や労力を割くかを決めている人格である。

人間には職業選択の自由があり、どこで、どのような仕事をするかを自由に決めることができるが、それは「個人人格」としての自分が決めている。今日も会社に行くことを決めたのは「個人人格」であるし、嫌いな上司の指示に従うことを決めたのも「個人人格」である。

一方、「組織人格」とは、組織の指示によってある役割を担うことを強制されて行動している人格である。

組織の目的がある以上、人は組織の目的実現に向けてその役割を全うしなければいけない。会いたくないクライアントに会って頭を下げているのは「組織人格」であるし、上司の指示に対して忠実に行動しているのも「組織人格」だ。

そして、『「個人人格」と「組織人格」は同時に存在している』というのが、バーナードの主張である。

個人人格と組織人格
(出所:『Z世代の社員マネジメント 深層心理を捉えて心離れを抑止するメソドロジー』)
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