「突然死の義父」が隠した"孤独すぎるゴミ屋敷" あまりに突然の死…残された家族が見た驚きの光景

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そこで二見氏が訴えるのは、「どう察知するか」ではなく「そうなったときにどうするか」。ゴミ屋敷が発覚したときに、「なんでこんなことになったの?」「なんで言ってくれなかったの?」と責めてしまえば、またゴミがたまり出したときに萎縮して相談ができなくなる。そして、またゴミ屋敷になってしまう。

「1回目は仕方ないと思っています。なら、2回目をどう防ぐかに重点を置いたほうがいい。“これから頑張っていこう”と、前を向いた言葉をかけてあげることが大切です。ただ、これは人によって正解が違うので本当に難しいんです」(二見氏)

ゴミ屋敷
義父の生活の痕跡が見える。誰にも相談できなかったのだろうか(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
きれいに片付いたキッチンとリビングスペース(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

そして、ゴミ屋敷まっしぐら

ゴミ屋敷連載
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「次はこうなる前に相談してね」

一見すると配慮した優しい言葉のように思えるが、仮にまた部屋が荒れてしまったとしたらどうだろうか。

すでに事後なのでもう相談ができない。というより、もともと相談ができない性格だから1回目も相談ができなかったのだ。そして、ゴミ屋敷まっしぐらである。

では、事前策として「部屋の掃除はできてる?」と定期的に声をかけたらどうだろうか。つねに気にかけてくれている存在であると思う一方、「信用されていない」「監視されているみたいだ」と不信感やプレッシャーを感じ、パンクしてしまうかもしれない。

そうなってくると、何をどうしたらいいのかわからなくなってくるが、二見氏の言うとおり、これには本当に正解がないのだ。しかし、だからこそ、イーブイのような業者が誰にも相談できない人がすがることのできる場所として存在しているのである。

ゴミ屋敷
寝室もまっさらな状態に戻った(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
【写真】「こんなのまだ残してたんや…」義父の生活の痕跡が残るゴミまみれの部屋(45枚)
國友 公司 ルポライター

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くにとも こうじ / Kozi Kunitomo

1992年生まれ。筑波大学芸術専門学群在学中よりライターとして活動。訳アリな人々との現地での交流を綴った著書『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)が文庫版も合わせて6万部を超えるロングセラーに。そのほかの著書に『ルポ路上生活』(KADOKAWA)、『ルポ歌舞伎町』(彩図社)がある。

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