【NASA発表】月面着陸、意外すぎる9つの候補地 「アルテミス計画」日本人宇宙飛行士2人も月へ

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

昼が2週間続き、その後、夜が2週間続く。月で長期間滞在することを考えると、生活のリズムがめちゃくちゃになって大変そうですよね。

他にも大変な点はたくさんあります。

月面での活動には、エネルギーが欠かせません。太陽からの光を電力に変える太陽光発電の場合、夜になると2週間も太陽光が途絶えてしまうので、電力をまかなうことはできません。

また、月面の温度は、昼は170℃、夜はマイナス120℃になります。「極端な低温」や「300℃近い寒暖差」は、機器の損傷を招きます。

月面で極寒の夜を越えることを専門用語で「越夜(えつや)」といいます。越夜をするには、特別な対策を施す必要があるのです。

「月の南極」が選ばれる理由とは?

アポロ計画では、月面着陸のミッションを6回行いました。このとき、月面での滞在は、2週間続く昼のうち、たった2~3日程度だったので、極寒の夜は問題になりませんでした。

では、月に長期滞在する場合は、どうしたらいいのでしょうか?

そこで、注目されているのが、月の南極なのです。

地球の北極や南極に近い場所では、1日中太陽が沈まない「白夜」があります。これと同じように、月の北極や南極では、太陽は沈まずにずっと地平線付近に居続けたまま、横方向に移動していきます。

なので、太陽電池パネルをヒマワリのように常に太陽の方向を向くようにしておけば、電力を安定して確保することができるわけです。

実際には、月の自転軸や地形などの関係から、太陽光が1年中ずっと当たり続ける場所はないものの、年間の8割以上の期間、日の当たる場所はあるそうです。

2週間ごとに昼と夜がころころと変わる赤道面に比べて、月の北極や南極のほうがむしろ「日当たりがいい」といえるのです。

次ページ月の南極で期待される、金より高い資源
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事