アルテミス計画の第1弾は、2022年に実施され、無人の宇宙船が月を周回して地球に無事帰還しました。第2弾は、最短で2025年9月に実施し、4人の宇宙飛行士が月を周回して(着陸はせずに)地球に帰還する予定です。
第3弾は、最短で2026年9月に実施し、4人の宇宙飛行士が月に向かい、そのうち2人が月面に着陸する予定です。成功すれば、アポロ計画以来、50数年ぶりの有人月面着陸になります。
先日、日本人宇宙飛行士として新たに認定された諏訪理さんと米田あゆさんは、アルテミス計画の第4弾で、日本人初の月面着陸に挑む可能性があります。
月では昼と夜が「2週間ごと」に替わる
では、月面はどんな世界なのでしょうか?
ここで、地球を中心にして、そのまわりを月が回り、ある方向から太陽光が差し込む様子を考えてみましょう。
昔、理科の教科書で似たような図を見たことがありますよね? こういう図が出ると「お勉強感」が出て、気が滅入るかもしれませんが、じつは、月探査という観点において、とても大切なことがわかるのです。
「『中秋の名月』今年は"土星"も見える!?鑑賞のコツ」では、図のAの地球上から月を見たときに、「月は満ち欠けをする」「月の出は毎日50分遅れる」ことをお話ししました。
今度は視点を変えて、月面から太陽を見てみましょう。図のB・C・Dを見ながら、自分が月面に立っている状態をイメージしてみてくださいね。
図のBにいるとき、月の地平線から太陽が顔を出すのを目にします。これが月面における「日の出」です。
図のCのとき、太陽は最も高い位置に昇ります。図のDのとき、太陽は月の地平線に沈みます。月面における「日没」です。
この「日の出」から「日没」までのB→C→Dの期間が、月面にとっての「昼」になります。
つまり、月が地球を公転する約1カ月の半分にあたる約2週間が昼になるということです。そして、残りの約2週間は、その反対にまったく太陽の光が当たらない「夜」になります。
つまり、「月面では、約2週間ごとに昼と夜が入れ替わる」のです。
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