科学が証明「寝不足だと風邪をひきやすい」は真実 アメリカ発・興味深い睡眠研究の結果2つを紹介

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アメリカ、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究グループは、人間に風邪ウイルスであるライノウイルスを実際に感染させる実験を行いました。164人の実験参加者が、5日間ホテルの中に隔離され、点鼻薬を用いて風邪のウイルス(ライノウイルス)の混じった点鼻液をさして、ウイルスに感染させられました。

倫理・安全面でもチャレンジングな研究ですが、実験報酬が1000ドルだったので、軽い風邪ならばかかってもいいという人はいたのでしょう。

念のためですが、ウイルスと濃厚に接した人全員が、風邪症状を発症するわけではありません。ちゃんと免疫が機能して、ウイルスを撃退して、何も症状が出ずケロリとしているのが理想的です。

ウイルスに感染する前に、1週間の睡眠時間を信頼性の低い自己申告ではなく、活動量計というウェアラブル機器で調べています。

睡眠不足の人ほど風邪をひきやすい

この風邪ウイルス感染前の睡眠時間と、風邪症状出現との関係を調べました。結果は明らかで、夜間の平均睡眠時間が5時間以下の睡眠不足の人は、7時間眠った人と比べて、4.5倍多く風邪にかかり、風邪症状が出やすいことが示されました5(※外部配信先ではグラフを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

以上、風邪をひくと眠くなる、あるいは睡眠不足だと風邪をひきやすくなるなど、誰でも経験があるようなことを紹介しました。睡眠と感染症との間には、相互関係があることは間違いないようです。

そのメカニズムを検証する前に、免疫で生じる重要な生体反応「炎症」について、知っておく必要があります。鼻炎や咽頭炎、扁桃炎など、「炎」のつく病気で生じている、あの反応です。

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