ワタミの日本サブウェイ買収で克服できる「弱点」 日本で3000店舗の展開に役立つワタミの強み

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ワタミによる買収が発表された日本サブウェイ(撮影:今井康一)

居酒屋のワタミがファストフードに進出します。10月25日、ワタミはサンドイッチチェーン世界最大手のサブウェイの日本での経営に参画することを発表しました。サブウェイの日本法人を買収したうえで、マスターフランチャイズとして日本において新たなフランチャイズを独占的に展開できる契約を結んだものです。

ワタミにはファストフード運営の経験が少ないことに加えて、以前、ブラック労働が問題になったこともあり、サブウェイファンの間には多少なりとも不安を感じる人がいるようです。一方で成長という観点では、ワタミにとってだけではなくサブウェイにとっても今回の判断は良い結果を生む可能性が高いと思われます。これから何が起きるのか、予測してみたいと思います。

渡辺美樹氏20年かけて3000店舗を目指す構想

サブウェイは世界に4万4000店の店舗を構える世界最大級のサンドイッチチェーンです。この記事ではファストフードチェーンとして取り上げますが、彼らは自分たちのことをファストフードだとは考えていないようです。というのはサンドイッチといっても作り置きではなく、提供スタイルは店頭でホットドッグのバンズをさらに長くしたようなパンに、好きな具材を選んでその場で作ってもらうというゆっくりとしたスタイルだからです。

人気メニューの「えびアボカド」(撮影:今井康一)

その具材は野菜を中心にエビやチキンなどヘルシーなものが中心で、結果としてヘルシー志向の女性客からの高い支持を得ています。

本国ではマクドナルドよりも店舗数が多いと言われるサブウェイですが、日本では2014年に店舗数が約480店舗に達したあたりがピークで、その後、減少に転じ、コロナ禍を経て現在は国内178店舗です。

しかしワタミの渡辺美樹会長兼社長は日本事業買収を発表する記者会見で、「日本で3000店を出せるブランドはサブウェイしかない」と述べて、20年かけて3000店舗を目指していく構想を明らかにしました。成長余地が大きいと考えているのです。

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