日本経済の「上げ潮」に乗る。

中島 達(なかしま・とおる)/三井住友フィナンシャルグループ 社長。1963年生まれ。1986年東京大学工学部卒業、住友銀行入行。企画部長などを経て、2019年三井住友フィナンシャルグループ執行役専務グループCFO兼グループCSO。2023年執行役副社長、2023年12月から現職(撮影:尾形文繁)
「金利ある時代」の到来は銀行業界にどのような影響を及ぼしているのか。本特集では、各行のデジタル戦略や、利上げがもたらす意外な影響などを深掘りしつつ、独自のランキングも交えて、銀行業界の最新動向を紹介する。
金融以外のサービスも組み込んでいく
──金利上昇で、本業である貸し出しビジネスは復活しますか。
当社が発足した2002年度、国内の預貸金による収益は4割弱を占めていた。以降、低金利やマイナス金利が続き、現在は1割台まで落ちている。だが、再びフォーカスが当たることは間違いない。
資金需要はすでに出始めている。われわれとしても、通常の融資はもちろんだが、劣後ローンや資本に関しても拠出していく。ベンチャー企業への融資や企業再生、M&Aといった案件も増えるだろう。
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