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リーマン以来の金融緩和姿勢を示す中国の悩み 緩和効果を出すためにも金融機関の収益カギに

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リーマンショック後と同様の金融緩和姿勢を示す中国。緩和効果を出すため金融システムにも配慮する。

金融緩和を進める中国当局だが、金融機関の収益と金融システムを維持すべく頭を悩ませている (写真:Andrea Verdelli/The New York Times)

中国政府の景気テコ入れ姿勢が鮮明になっている。昨年末に開かれた中央経済工作会議において、今年は「より積極的な財政政策」と「適度に緩和的な金融政策」を実施するとし、従来の「積極的な財政政策」、「穏健な金融政策」との表現から踏み込んだ。

中国政府が金融政策について「適度に緩和的」という表現を使うのは、世界金融危機後の2009年・2010年以来だ。不動産不況や消費低調で内需の弱さが続くうえ、米トランプ政権による対中追加関税という「外部衝撃を防止・解消」する必要がある。今年の中国のマクロ経済政策が財政・金融とも拡張的になるのは間違いない。 

金融政策については、「適時に預金準備率と金利を引き下げる」としている。中国人民銀行は昨年、政策金利であるリバースレポオペ7日物金利を0.3ポイント引き下げた。「穏健な金融政策」を「適度に緩和的」に変更したのだから、今年は昨年以上の幅での利下げも考えられる。

銀行の収益減で緩和

しかし、利下げの制約要因となっているのが銀行利ザヤの縮小だ。銀行の純利ザヤ、すなわち資金運用利息と資金調達原価との差額の総資産に対する比率は、銀行の収益性の核心といえる。コロナ前の2019年末には2.2%あった中国の銀行の純利ザヤは、昨年9月末には1.5%まで縮小した。

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