政策金利が1%ならば、1万円を集めるごとに年100円の利息をもらえる。

(写真:makaron* / PIXTA)
「金利ある時代」の到来は銀行業界にどのような影響を及ぼしているのか。本特集では、各行のデジタル戦略や、利上げがもたらす意外な影響などを深掘りしつつ、独自のランキングも交えて、銀行業界の最新動向を紹介する。
最後は、預金増加率のランキングだ。低金利時代、利息を支払わなければならない預金はむしろコストにしかならなかった。しかし「金利ある時代」に突入し、大きく様相が変わっている。
というのも、銀行は集めた預金を貸し出しや有価証券投資などに回し、預金金利と運用利回りとの差、利ザヤで収益を得ている。となれば原資となる預金がないと稼ぐことができないわけで、銀行は預金集めに奔走しているのだ。
預金争奪戦が繰り広げられている
また、緊急避難的な金融政策により、銀行は集めた預金を日銀の当座預金に預けておくだけで預け金利息を得ることができる。単純計算では、政策金利が1%ならば、1万円を集めるごとに年100円の利息をもらえるのだ。普通預金の金利は政策金利を下回るため、新規の預金について逆ザヤになることもない。こうした事情もあって、他行よりも魅力的な金利を提示する預金争奪戦が繰り広げられている。
そこでここでは、2024年6月末時点の預金残高(譲渡性預金含む)について、前年同期比での各行の伸び率をランキング化した。
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