アジアでの貸出残高は1位。リテールでも攻勢に出る。

亀澤宏規(かめざわ・ひろのり)/三菱UFJフィナンシャル・グループ 社長。1961年生まれ。1986年東京大学大学院理学系研究科修了、三菱銀行入行。融資企画部長、市場企画部長、米州本部副本部長、三菱UFJフィナンシャル・グループのデジタル推進最高責任者などを経て、2020年4月から現職(撮影:尾形文繁)
「金利ある時代」の到来は銀行業界にどのような影響を及ぼしているのか。本特集では、各行のデジタル戦略や、利上げがもたらす意外な影響などを深掘りしつつ、独自のランキングも交えて、銀行業界の最新動向を紹介する。
インフレに負けない資産形成が重要に
──金利ある世界における「強み」はどこにありますか。
これまで調達コストをかけずに資金を調達できていた企業が、これからはリスクを取って投資し、コストに見合ったリターンを出さなければならない。企業によっては不採算事業から撤退し、新規事業に乗り出す動きも出るだろう。われわれはそうした企業に寄り添い、融資や出資、コンサルティングなどのサービスを提供する。
個人においても、インフレに負けない資産形成が重要になる。そこで強みになるのが、圧倒的な国内基盤。個人口座数3400万、個人預金90兆円、住宅ローン残高14兆円。これらは日本随一だ。
──金利上昇局面では、預金調達のカギを握るリテール業務の重要性が増します。
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