事業活動には欠かせない銀行との取引。匿名を条件に本音を聞いた。
「金利ある時代」の到来は銀行業界にどのような影響を及ぼしているのか。本特集では、各行のデジタル戦略や、利上げがもたらす意外な影響などを深掘りしつつ、独自のランキングも交えて、銀行業界の最新動向を紹介する。
「メインバンクを替えるほどではないが、言いたいことは山ほどある」。アンケートにはそんな不満がずらりと並んだ。
融資や外国為替、従業員の給与振り込みなど、企業が事業を行ううえで銀行との取引を避けることは難しい。取引先は銀行の対応に満足しているのか。そこで本誌では上場企業398社を対象に匿名を条件としたアンケートを実施。大企業から中堅企業、製造業からサービス業に至るまで多様な企業に意見を聞いた。アンケート結果からは、銀行に対する注文や日頃の不満が垣間見えた。
求めているのは担当者の親身な対応
まずはメインバンクの担当者に求めるサービスについて。回答全体の約7割に当たる288社が求めたのは、「営業担当者の親身な対応」だ。
取引を行ううえで、担当会社の実情や将来計画についてよく理解しておくことは前提。そのうえで「貸出金利の低さ」「取引先の紹介」といった具体的なサービスを求める声が続いた。
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